
生産性を向上させる方法のうち、当協会は次を重点的にサポートします
技術導入とデジタル化
業務プロセスの改善
リソース最適化
イノベーションの推進
業種・規模によって実施内容はさまざまですが、一例としてムダな業務の洗い出しとその改善の取り組み方法をご紹介します。
ムダな業務の洗い出しと改善
(1)現状分析
業務フローの可視化
- プロセスマッピング
- 業務の全体像をフローチャートや業務プロセス図にまとめます。各ステップを詳細に記載し、業務の流れを可視化します。
- 業務の分解
- 大きな業務を細かく分解し、各ステップの詳細を明らかにします。
- タイムスタディ
- 各業務にかかる時間を計測し、どのプロセスにどれだけの時間が費やされているかを把握します。
- コスト分析
- 各業務ステップのコストを分析し、コストがかかりすぎている部分を特定します。
(2)問題点の特定
ボトルネックの特定
- 遅延分析
- 業務のどの部分で遅延が発生しているかを特定し、ボトルネックとなっているステップを見つけます。
- リソースの非効率使用
- 人材や設備が無駄に使用されている箇所を特定します。
重複と冗長の確認
- 重複業務の排除
- 同じ業務が複数の部門や担当者によって行われているかを確認し、重複している業務を排除します。
- 冗長なプロセスの削減
- 必要以上に複雑な手続きや確認ステップがないかを確認し、冗長なプロセスを削減します。
(3)関係者の意見収集
インタビューとアンケート
- 従業員の意見収集
- 実際に業務を行っている従業員にインタビューやアンケートを行い、現場で感じている問題点や無駄な業務を収集します。
- ステークホルダーの意見
- 業務に関係する他の部門や顧客の意見を収集し、全体的な効率化のヒントを得ます。
(4)改善案の検討と実施
- 自動化とデジタル化
- 自動化できる部分やデジタル化できる部分を特定し、効率化を図ります。
- パイロットテスト
- 改善策を一部のプロセスで試験的に実施し、その効果を評価します。
- 継続的改善
- PDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルを回し、継続的に業務プロセスを見直し、改善を続けます。
(5)ツールとソフトウェアの活用
業務管理ツール
プロジェクト管理ソフト
プロジェクト管理ツールを使って業務の進捗を可視化し、効率化を図ります。
前からやっているから、同業者もやっているから、など深い意味なくやっている業務はありませんか?
その業務は何のためにやっているか、ひとつひとつ考えて業務を洗い出し、ムダな業務を削り、必要な業務に集中することで、人材資源を有効活用し生産性を向上させます。
業務のマニュアル化
会社内の業務には定型的な業務が多く含まれています。
給料の計算、外注先への支払い、顧客からの連絡伝達、といった定型的な業務はマニュアル化によって効率化しやすい業務です。
マニュアル化によって、担当者の急な入替があっても効率を下げることなく業務を継続することができます。
業務のマニュアル化についても、ムダの洗い出しと改善と同様のプロセスに沿って、並行してすすめていきます
情報の共有化ツールの活用
業務マニュアルをクラウドに共有しておくと、すぐに検索して調べることができ業務の品質を高まります。
顧客からのコンタクトがあった際にその情報を共有しておくことで顧客満足度を高めることができます。
情報を共有するためのサービスとして、クラウドサービス、チャットボットなどがあり、伝達の手間や時間を大幅に削減できます。
日々更新される情報を即座に共有することにより生産性が向上します。
AI、RPAなどITツールの活用
RPA(Robotic Process Automation)は、定型的な作業をパソコンのプログラム(ロボット)を使って自動化するITツールです。
RPAを使うと人の手で数時間かかっていたような定型作業が数分で完了させることも可能となります。
現在のところは定型的な作業への活用が主になりますが、自動化により生産性を大きく向上させることができます。
社員個人のスキル向上
会社内の業務は定型化できないものも少なくありません。
例えば、上にあげている、
「ムダな業務の洗い出し」
「業務のマニュアル化」
「情報の共有化ツールの活用」
といった取り組み自体、人が創り上げていく作業が欠かせません。
人の手を必要とする業務は個人レベルのスキルを上げることで、より生産性を向上させることができます。
習熟レベルごとのフォローアップ研修や勉強会によって、個人レベルのスキルを上げていくことが重要です。